今大学受験を控えた高校生の中には、部活を辞めようかどうか悩んでいる人もいるでしょう。
人間関係のトラブル、受験勉強に専念したい場合など、理由は様々。
そんな高校生が気になるのが、部活を辞めることが大学受験に不利になるのかという点です。
結論から言うと、部活動を途中で辞めると大学受験で不利になる場合も、あります。
この記事では、どんなケースで不利になるのか、部活を続けた方がいいのはどの場合かなど、具体的に解説していきます。
部活動を辞めても大学受験の不利にはならないが…
大学受験において、部活動は必須事項ではありません。
そもそも部活に入っていない高校生もたくさんいて、その中でも志望校に合格している高校生もたくさんいます。
部活を辞めることをためらうのは、印象の悪さを気にしているのだと思います。
部活を途中で辞めることで、「内申書が下がりそう」と思うのでしょう。
さらに「忍耐力がないと思われそう」「継続できないという悪い印象を持たれそう」と考えてしまうのかもしれません。
部活を辞めることが不利になるかどうかは、どの方法で受験するかによります。
大学受験の試験には、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜があります。
それぞれの試験方法で、部活を辞めることが関係するかどうか見てみましょう。
- 一般選抜
一般選抜では、当日の試験結果が最も重要です。
内申書は、きちんと高校を卒業する見込みがあるかなどを確認する程度。
そのため、部活を辞めたことが合否に影響することはほとんどありません。
医学部など一部の学部では、一般選抜でも面接を行う場合があります。
その場合でも「勉強に専念するために部活を辞めた」など正直に答えれば大丈夫です。
- 学校推薦型選抜/総合型選抜
いわゆる推薦入試には内申点が大きく関係してきます。
内申点が低いとそもそも出願できないこともあるので、より部活を辞めることが気になるでしょう。
内申点において部活動は加点要素です。
その加点がされない分だけ内申点が低くなるとは言えます。
しかし、内申点に一番影響を与えるのは学校のテストなどの成績です。
内申点全体の中で考えると、部活動の加点はあまり大きなものではありません。
その他、実際の試験の成績や面接での印象、小論文の出来など合格のために加点できる要素はたくさんあります。
単純に内申点の問題だけなら、部活を辞めてもそこまで大きな影響はありません。
部活を辞めて入試対策に専念した方が加点が大きいのか、部活を続けて少しの加点でも稼いだ方がいいのか、総合的に判断しましょう。
- 気にしておくべきアドミッションポリシー
もう一点気にしたいのが、大学が求める学生像(アドミッションポリシー)です。
推薦では、大学のアドミッションポリシーに合う生徒か否かが合否判定の基準のひとつになります。
部活を辞めることは、志望校のアドミッションポリシーに沿わないことでしょうか?
部活の継続が関係ないようなら、そこまで気にせずとも大丈夫ですよ。
部活動を辞めると大学受験に不利になる場合
いわゆるスポーツ推薦で大学受験を考えている場合は、部活を辞めると不利になります。
高校までのスポーツにおける実績で大学の推薦をもらうのが、スポーツ推薦です。
学校推薦型のため学校からの推薦が必要で、部活の顧問の先生からの推薦を受けることになります。
また競技によって出願条件などが異なったり、学部が限られたり、大学によっては総合型選抜の中に組み込まれていたり様々。
スポーツ推薦で大学に入学した場合、大学在学中の少なくとも4年間は競技を続けなければいけません。
さらに、ある程度の結果を出すことを求められるのがスポーツ推薦です。
そのため、スポーツ推薦を考えている人にとって部活を辞めてしまうのはかなり不利となります。
すでにスポーツ推薦をもらっている場合は、推薦が取り消しになることもあるので慎重に考えなければいけません。
スポーツ推薦での入学を考えてない場合でも、部活に力を入れている大学を受験する場合も気をつけましょう。
部活に力を入れている大学の場合、生徒の部活の実績などを重視することがあります。
その場合、少なくとも途中退部した場合よりも、継続的に取り組んで成果を出した生徒の方が有利になるでしょう。
それでも部活に力を入れている学校に入りたい場合は、部活を辞めた後の期間を充実させることで少し補える可能性があります。
ただ「部活を辞めた後は受験勉強に力を入れた」では、全ての受験生が勉強を頑張っているのでアピールポイントにはなりにくいです。
ボランティアやクラブチームなど、他の活動でのアピール方法を考えてみてもいいでしょう。
部活動を辞めたい理由と辞めた後のことをよく考えよう
部活動を辞めたい理由は様々だと思います。
人間関係、受験勉強に集中したい、部活よりもやりたいことがある、親に辞めろと言われた、部活へのモチベーションが保てない…など。
辞めてしまってから後悔しても遅いので、辞めた後のことも具体的に考えておきましょう。
辞めた後の人間関係に引きずられてしまうこともある
人間関係を理由に部活を辞める場合、自分だけ辞めたことへの後ろめたさを感じてしまうこともあります。
また、部活で重要なポジションを担っていた場合、責任や期待を背負って高校生活を送っています。
それらの人間関係がなくなることで、無力感や申し訳なさを感じてしまうこともあります。
こうしたマイナスの感情を抱えたままでは、受験勉強に集中できない可能性が大きいです。
メリハリのない生活で集中力が続かなくなる
部活を辞めると部活時間をすべて勉強に使えて、成績が上がりそうに思えます。
しかし意外と部活のある生活の方が、限られた時間で深く集中するので効率がいいこともあるんです。
たくさんある時間をどのように計画的に使ったらよいのかわからず、部活をやっていた時よりも勉強がはかどらないなんてことも。
部活を辞めた後の勉強は、両立していたときの勉強と同じではいけません。
部活を辞めたから「ちょっと余裕ができるな」と考えている人は危険。
それまでの勉強と全く異なる計画を立て、部活をやっていた分の自分をすべて投じるつもりで勉強する意識を持ちましょう。
前向きな理由でないと勉強に身が入らないことも
親に辞めろと言われた、部活をしたくないから勉強に逃げる形で部活を辞めたなどの理由の場合もあります。
勉強に対して前向きな理由でないと、受験勉強に身が入らない可能性も。
やらされている感の中では、勉強に集中しきれません。
もし後ろ向きな理由で部活を辞めた場合は、本当に行きたい大学を見つけるなどしてみましょう。
受験勉強のための強い動機を見つけることで、部活を辞めても受験勉強に集中することができます。
部活動を辞めた人の体験談
次に、実際に部活を辞めた人の体験談をピックアップして紹介します。
部活を辞める選択も、自分主体で考えられれば後悔もしにくいでしょう。
ただし、受験大学の特性や、部活の継続が受験に及ぼす良い影響も悪い影響も総合的に考える必要があります。
自分が納得していない状況で部活を辞めても、後悔や申し訳なさなどネガティブな感情が出てきてしまいます。
嫌な気持ちを抱えたままでは受験勉強はあまりはかどりません。
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その中から自分のスタイルに合った塾を見つけられるとよいですね。
自信を持って進める選択を
部活を辞める場合は慎重に決めることをおすすめします。
スポーツ推薦の利用や、部活重視の大学を受ける場合は、辞めること自体が受験方法の選択肢に関わってくることもあります。
一般選抜など部活の継続が関係ない場合でも、辞めたことの後ろめたさを引きずると勉強に身が入りません。
オンライン塾などを活用しながら、両立を目指す方法を探してみるのもいいでしょう。
どちらの選択をするにせよ、前向きな気持ちで後悔せずやり遂げられる方法を時間をかけて考えてみてください。