大学受験の成功は塾選びに左右されるといっても過言ではありません。
予備校、集団塾、個別指導など塾にはいろいろなタイプがあります。
合格するためには自分に合った授業形式を選ぶ必要がありますが、ここで迷う人も多いです。
この記事では、予備校や集団塾が苦手な人の特徴とおすすめの授業形式、授業形態ごとのメリットデメリットを紹介します。
集団塾と個別指導塾の違い
志望校に向かって勉強をサポートしてくれるという点では同じですが、集団塾と個別指導塾はさまざまな点で違いがあります。
ここではまず集団塾と個別指導塾の特徴を比較します。
塾によってはこれらの特徴に当てはまらないこともあるので、あくまでも一般的な2つの塾の目安として比較してください。
集団塾 | 個別指導塾 | |
料金 | 比較的安い | 比較的高い |
カリキュラム | 決められている塾のメソッドやノウハウが詰め込まれている | 子どもの進捗に合わせたオーダーメイド |
質問のしやすさ | 授業外で先生を捕まえて質問するのが主 | 授業内でわからないところがあった時すぐに質問できるとことん質問しやすい |
レベル | 受講する授業によって、ハイレベルな授業を受けられることも | 自分のレベルに完全に合っている |
仲間 | 同じ学力を持った仲間の存在を感じながら、集団の中の自分の位置を感じられる | 1:1か1:2~3の形式 |
自宅学習 | 画一的な宿題が出される | 忙しさや現状学力、目標に合った宿題を出してもらえる |
モチベーション管理 | 主体的に学ぶ姿勢が求められる | 講師がとことん話を聞きやすいので、相談に乗ったり励ましたりしやすい |
予備校も集団塾とほぼ同じ特徴です。
予備校の方が講師と生徒の距離があることが多く、より主体的に学ぶ姿勢が求められます。
その分、予備校の場合は講師とは別にコーディネーターなどがついて、学習相談やモチベーション管理などをしてくれる場合もあります。
集団塾は安い・個別指導は高いという印象が強い人も多いでしょう。
できるだけ費用を抑えたいと思っている人は、その印象だけで集団塾を選んでしまうかもしれません。
しかしそれで集団塾が合わない場合、お金を出して通っても成績は思うように上がりません。
重要なのは自分に合った塾を選ぶことです。
そのためには授業料の高さだけでなく、それぞれの塾の特徴をよく踏まえた上で本当に成績が上がる塾を選びましょう。
集団塾と個別指導塾のメリットとデメリット
ここからは具体的に集団塾と個別指導塾のメリットとデメリットを紹介します。
集団塾のメリットとデメリット
同じくらいのレベルの受験生と、同じ目標に向かってみんなで授業を受けるのが集団塾です。
まずは集団塾のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
・集団の中の自分の位置を把握できる
・ライバルへの競争心が生まれる
・体系的、網羅的に学習ができる
・受け身姿勢でもある程度成績は上がる
・先取りで勉強ができる
・レベルの高い授業が受けられる
・授業料が比較的安い
デメリット
・ついていけないと成績は上がらない
・学習管理は自分でする
・モチベーション管理は自分でする
・悪い方に流されるケースもある
他人の頑張りに引っ張られて自分も頑張れるタイプの場合、自分の実力以上に勉強を頑張れることが大きなメリットです。
また、例え受け身姿勢で授業を受けていたとしても、カリキュラムをこなせる人であれば、ある程度成績を上げることは可能。
受講科目の成績を底上げするのには、集団塾が向いています。
集団塾では講師が多数の生徒を受け持つことになるので、講師が1人ひとりを細かく見ることができず、日常的な学習管理は自分でしなければいけません。
これはモチベーション管理においても同じです。
また、クラスの雰囲気によっては、クラスメートから悪い影響を受ける可能性も充分あります。
個別指導塾のメリットとデメリット
完全オーダーメイドの授業を受けられ、とことん自分のやりたい勉強ができるのが個別指導塾です。
次は個別指導塾のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
・苦手科目を伸ばせる
・オーダーメイドの授業ができる
・自分に合った先生と勉強できる
・自分の勉強に集中できる
・たくさん質問したい人には良い環境
・振替がしやすい
自分の苦手を克服したいという場合、個別指導塾はぴったりです。
自分の伸ばしたい科目をとことん勉強できるので、自分の勉強にしっかり集中できます。
受験で使う科目だけれど苦手という場合には、個別指導で対策するのが良いですね。
既存のカリキュラムではなく自分に合わせたオーダーメイドの授業が可能なので、効率的に学力を伸ばせる環境でもあります。
相性のよい先生と勉強ができるのもメリットですね。
常に自分のペースで先生とやり取りできるので、質問したいことがたくさんあるという人にとって最適な環境です。
逆に「何か質問はある?」と聞かれたときにうまく答えられない人の場合、個別指導塾のメリットは半減してしまうとも言えます。
また、個別指導塾は振替がしやすいのも大きなメリットのひとつ。
部活動などで忙しい人の場合、個別指導塾のほうがきちんと振替の予定を組みやすいです。
デメリット
・授業料が比較的高い
・集団の中の自分の位置が見えにくい
・個人のペースに合わせすぎることも
集団塾と比べて個別指導塾は授業料が高いのが一般的です。
受験科目をすべて個別指導でとっていたらかなりの金額になってしまいます。
また、1:1あるいは1:2~3の形式で授業が進むため、他の受験生の中の自分の位置がわかりません。
模試などで学力的な順位はわかりますが、他の受験生がどんな風に努力しているのか、それに比べて自分はどうなのかと言ったところまでは感じにくいです。
そして自分のわからないところに合わせすぎると授業進度はどうしても遅くなります。
その部分は講師の指導力も関係してきますが、のんびりと苦手に向き合いすぎて全体が進まなくなってしまう可能性もあります。
塾に向き・不向きがあるのか?
受験生の性格や勉強の仕方によって塾の向き・不向きはあります。
集団塾でこそ伸びる人も当然いますし、個別指導塾でなければ理解したふりが積み重なって成績が上がらない人もいます。
次に集団塾・個別指導塾それぞれが向いている人の特徴を解説します。
集団塾が向いているのはこんな子ども
- 自分で学習管理ができる
- 質問は自分から時間を見つけてできる
- 周りの目がないとさぼってしまう
- 周りから刺激をもらって自分も頑張れる
- マイナスに流されず自分を持って勉強できる
集団の中で授業についていき成績を伸ばすためには、主体的に勉強する必要があります。
授業中にわからないことがあったとしても、後で先生に質問したりして、自分で解決する方法を持っていることも重要です。
1人で勉強しているとついラクな方に流されてしまうという人も、たくさんの人の目がある集団塾が向いています。
周りの生徒がだらけたり、ラクな方に流されているときでも、自分は自分と割り切って勉強できる必要もあります。
個別指導塾が向いているのはこんな子ども
- 学校のカリキュラムが一般的な高校と異なる
- 学校の勉強についていけない
- 集団授業よりもっとハイレベルな内容を勉強したい
- 自宅学習まで細かく指導してほしい
- 人間関係にストレスを感じやすい、流されやすい
- 部活などが忙しい
私立校や中高一貫校に通っていて学校のカリキュラムが公立学校と異なると、個別指導でオーダーメイドカリキュラムにした方が効率的です。
また学校の授業についていけない人や、基礎学力がついていない人にも個別指導はおすすめです。
逆に集団塾よりもハイレベルな内容を勉強したい人や、ハイレベル校に対応した塾が通える場所にない人にも個別指導塾が向いています。
人間関係のストレスを避けたい人や悪い意味で流されやすい人は、個別指導塾の方があっているでしょう。
塾の選択は相性を重視して
大学受験のために塾を探しているけれど、予備校や集団塾は苦手という人も多いです。
そんな人が授業料などを気にして無理に集団の授業に通っても、思うように成績は伸びません。
成績が伸びなければそれこそお金の無駄です。
それなら自分がのびのびと勉強できるよう個別指導塾を選ぶ方が、結果的にコスパがいいです。
個別指導塾の料金の高さが気がかりなら、オンラインの個別指導塾で授業料が安いところを探すのもおすすめですよ。
塾と自分の相性を重視して、自分が本当に伸びる塾を選んでください。