大学受験で塾に通おうと思っても、家の近くに塾がない高校生もいますよね。
その数少ない塾が自分に合うとも限りません。
会わない塾に通うくらいなら、独学で大学受験?と思うかもしれませんが、その選択は良く調べてからにしましょう。
この記事では近くに塾がない、塾の選択肢が少ない高校生はどう受験勉強をするのがいいのか、詳しく解説します。
塾に通わないで大学受験は大丈夫?
塾がないなら塾に通わずに大学受験を目指す選択肢もありますが、あまりおすすめしません。
大学受験をするなら塾には通った方が良いです。
塾に通わないデメリット
・モチベーションや学習管理は全て自分次第
・受験情報が入ってこない
・周りの受験生の状況が見えない
・自分に合う教材がわからない
・分からない問題の解決に時間がかかる
- モチベーションや学習管理は全て自分次第
塾に通っていればある程度先生が、モチベーションや学習状況を気にしてくれます。
勉強がうまくいかないときに相談することも、やる気がないときに助けを求めることもできます。
思ったより成績が伸びないときでも、誰かからアドバイスを受けることもできません。
1人では今何を勉強するべきで、どこまで成績が伸びれば安心かなど、正確に判断することも難しいです。
- 受験情報が入ってこない
受験勉強のモチベーションが高いから独学で大丈夫!と思う人もいるでしょう。
しかし、絶対に受かりたい大学がある人こそ塾に通いましょう。
例え入試まで高いモチベーションを維持できて、毎日勉強を頑張り続けられたとしても、塾に入るのがおすすめです。
その理由は、塾には受験の情報があるから。
それなりに倍率のある大学を受験しようと思っているならなおさら、塾は必須です。
大学受験は、志望校を分析し、傾向と対策の元で勉強することが大切。
塾に入っていれば、志望校の傾向や次年度の出題予測までばっちりフォローしてくれます。
- 周りの受験生の状況が見えない
特に集団塾の場合、同じ受験生の頑張りを肌で感じられます。
個別指導塾の場合であっても、他のブースの受験生や自習室の生徒などを見ることが可能です。
大学受験という同じ目標に向かって進む仲間がいるからこそ、自分はまだまだだなと焦る気持ちがプラスに働くこともあります。
逆に1人で勉強していると、自分は一所懸命頑張っているつもりでも井の中の蛙状態になっている可能性が。
自分基準の「頑張っている」で済まさないようにするためにも、他の受験生がいる環境に身を置くのは必要です。
- 自分に合う教材がわからない
また、参考書や問題集を自分で選ぶ必要があります。
塾に通っていれば自分のレベルに合うおすすめの参考書を教えてもらったり、塾の教材を使うこともできます。
自分に合う教材は、調べればある程度自分に合うものを見つけられるケースもありますが、調べるのにはどうしても時間がかかります。
逆によく調べないで選んでしまうと、自分にやっぱり合わなかったと勉強時間を消費することに。
塾に通っていればアドバイスをもらえるので、それを参考にしながら効率的に教材を選ぶことができます。
- 分からない問題の解決に時間がかかる
分からない問題があったとき、塾に通っていればすぐに空いている先生に質問ができます。
1人で勉強していると疑問が出てきてもすぐに誰かに聞けず、なかなか前に進めないことが多いです。
勉強において、疑問点を解決する手段が少ないのは、成績を伸ばし続けるのに大きなブレーキになってしまいます。
一方で塾に通わないメリットも多少あります。
塾に通わないメリット
・お金がかからない
・自分のペースで勉強できる
・移動時間のロスがない
- お金がかからない
塾に通わない最大のメリットはお金がかからないことでしょう。
塾や予備校に通う場合、年間で100万円近く費用が発生することもあります。
塾に通わなければ参考書や模試代くらいで済むので、これは大きな差です。
- 自分のペースで勉強できる
塾のカリキュラムや授業時間に縛られないので、完全に自分のペースで勉強できます。
勉強する科目も、勉強する場所も、時間も自由です。
ただし、その自分のペースがゆっくり過ぎると受験までに勉強が終わらない可能性も。
入試日まで勉強計画をしっかりと立てて、その中で自由に勉強できるなら塾に通わないこともメリットと言えます。
- 移動時間のロスがない
塾は校舎に通わなければいけないので、移動時間はタイムロスになることも。
たった10分の移動時間でも、積み重なれば相当大きな時間です。
塾に通う場合、帰宅が深夜になることも多く夜遅くに外を歩く不安もありません。
近くに塾がない時はオンライン塾を利用する
それでも近くに塾がないから通いようがない!という高校生は独学で大学受験をするしかないのでしょうか?
独学で勉強して結果が出ればいいですが、結果によっては「塾に通っていたらもっと上の大学を目指せたかもしれない」と後悔するかもしれません。
本当に行きたい大学がある高校生こそ、独学ではなく塾のサポートがあった方が心強いです。
近くに塾がない・自分に合う塾がない場合にはオンライン塾の選択肢も考えてみましょう。
オンラインなら近くに教室がなくても、ネット環境さえ整っていれば誰でも指導を受けることが可能。
ではオンライン塾にはどんなメリットとデメリットがあるのか、次で詳しく解説します。
オンライン塾のメリットとデメリット
オンライン塾を受講するとどんなメリットがあるのか、逆に始めるにあたってどんなデメリットがあるのか確認しておきましょう。
オンライン塾のメリット
・通塾の必要がない
・費用が安い
・全国から自分に合った塾を選べる
・地方でもハイレベルな指導が受けられる
・反復学習ができる
・受験情報が得られる
・通塾の必要がない
自宅で授業を受けられるオンライン塾では、通塾の必要なし!
通塾にかかる分の時間を勉強に充てられますし、夜遅い時間に外を歩く不安もなくなります。
自宅が教室になるので、家の近くに塾がない高校生にとってはメリットが大きいですね。
- 費用が安い
塾に通うとなると授業料以外に、講習会の費用や設備管理費などがかかります。
教室のある塾の場合、その教室を維持するためにもお金がかかるので、その分だけ授業料に上乗せされます。
しかしオンライン塾では多くの教室を展開しないので、授業料はリーズナブルに。
実際に教室を持つ塾でも、オンラインコースは低めの価格設定になっていることが多いです。
ただし、サポートが手厚いオンライン塾などは逆に授業料が高くなることもあります。
- 全国から自分に合った塾を選べる
オンライン塾になると選択の対象は全国です。
場所に縛られることなく塾の選択ができるので、多くの選択肢の中から自分にぴったりの塾を探すことができます。
限られた塾の選択肢しかない人にとっては大きな違いですね。
- 地方でもハイレベルな指導が受けられる
難関校を目指す人にとって、塾のサポートは必須です。
都心部にはハイレベル校向けにクラスを設定している塾や、難関校に特化した指導ができる先生が多くいます。
塾の選択肢が少ない地域ではそもそも指導者の数も少ないので、満足にハイレベルな指導が受けられないことも。
オンライン塾なら、どこに住んでいても指導のレベルをあきらめる必要がありません。
- 反復学習ができる
オンライン塾では、映像コンテンツを豊富にそろえていることも多いです。
実際の授業を録画して、何度も繰り返し見られるようにしているオンライン塾もあります。
対面授業で受けられる授業はカリキュラム内の授業だけですが、映像コンテンツが豊富だと苦手対策にも有効。
勉強の予習復習にも使えるので、自主的な学習をしやすい環境です。
- 受験情報が得られる
大学受験を多く指導するオンライン塾であれば、受験情報も豊富です。
もちろん志望校に合った指導も可能で、合格に向けてアドバイスをもらうことができます。
個別指導なら完全に志望校に合わせた勉強もできるので、1人で勉強していくより効率的な受験勉強ができます。
次にオンライン塾のデメリットを見てみましょう。
オンライン塾のデメリット
・授業の時間以外は主体性が必須
・通信環境に左右される
・他の受験生から刺激をもらいにくい
・質問や相談がしにくいことも
- 授業の時間以外は主体性が必須
教室があれば授業がない日でも塾の自習室で勉強することもできますが、勉強する場所は独学と変わりません。
ただ、オンライン塾ではオンライン自習室を提供していることも多いです。
オンライン自習室は質問対応の先生が常駐していたり、自習室に入る前に勉強目標を宣言したり特色はさまざま。
自宅では勉強がはかどらないという場合は、オンライン自習室の有無も確認してみるとよいでしょう。
- 通信環境に左右される
使用するデバイス(PC・タブレット・スマホ)の性能が低かったり、通信環境が悪いと快適に授業を受けられないこともあります。
途中で授業が見られなくなったり画面が見えにくかったりすると、勉強がそこでストップしてしまいます。
こうした通信環境の悪さは、デバイスを変えたりインターネットの契約内容を見直したりすると改善することがあります。
塾によっては推奨の通信環境を設けているので、確認してみるとよいです。
- 他の受験生から刺激をもらいにくい
対面式の塾では休憩時間や自習室の中で、他の受験生の頑張っている姿を目の当たりにできます。
しかし、オンライン塾では他の受験生が勉強している姿が見えません。
これだけ頑張っていれば充分だろうと考えていても、知らないだけでもっともっと頑張っている受験生がたくさんいるかもしれません。
そんな刺激があると、自分の実力以上に頑張れることがあります。
ただ、他の受験生からの刺激はいいものだけではありません。
高校生が集まる場所では悪い方に流される場合もあるので、周りの雰囲気に流されず勉強に集中できるという点はプラスになるでしょう。
- 質問や相談がしにくいことも
オンライン塾は対面式の塾より、気軽に質問や相談がしにくいという点が挙げられます。
基本的に先生に会うのは授業内のみなので、立ち話のついでに気軽に相談、なんてことができません。
オンライン塾によっては、LINEで気軽に質問できるようにしたり、定期的に面談をしたりして質問や相談がしにくい面をカバー。
分からないところをたくさん質問したいという人は、こうしたサポート面を重視してオンライン塾を探してもよさそうです。
オンライン塾の予算や準備
ここからはオンライン塾を始めるにあたって、どれくらいの予算を想定しておけばいいのかを解説します。
塾によって異なりますが、オンライン塾でかかる費用には次の項目があります。
- 授業料
- 入会金、登録料
- テキスト代
- システム利用料
- 質問料、相談料
- コーチング料
- 模試代
- オンライン自習室利用料
- デバイスの貸し出し料
授業料がリーズナブルだけれど、追加でかかる料金が多いパターンもあるのでよく確認しましょう。
オンライン塾の場合月8,000~60,000円程度、対面式の塾の場合月30,000~80,000円が相場です。
ただ、オンライン塾でも「有名講師に教えてもらえる」「難関校在学の大学生が指導する」となるとまた金額も変わります。
動画配信型の塾の場合はもっと安く月2,000~4,000円程度です。
ただし講師への質問受付をオプションでつけると月10,000円程度になることも。
オンライン塾の場合、授業料の安さに加えて通塾の費用がかかりません。
授業料など断片的に金額を比較するのではなく、1年間で総合的にかかる金額を比較してみてください。
続いて、オンライン塾で授業を受けるための準備を解説します。
まず必須なのはインターネット環境です。
自宅でパソコンなどが使えていれば問題ありません。
ただオンラインの集団授業などは通信データが大きいので、契約内容によっては映像が途切れたりすることも。
通信速度の見直しが必要な場合もあります
その他、必要なものを以下に紹介します。
オンライン塾で使うもの
(必須)
・パソコン
・タブレット
・スマホ
これらのうちのいずれかがあればOK。
新しく購入する場合、おすすめはタブレットです。
ただし、これらは塾によって指定がある場合も。
特にスマホをNGとする塾もあるので、確認が必要です。
(あると便利、塾によっては必要なもの)
・ペンタブ
・イヤフォン
・タブレットやスマホのスタンド
塾によってはペンタブなど指定の周辺機器が必要になることがあります。
また周りの音をシャットアウトして授業に集中するために、イヤフォンはあった方がいいでしょう。
タブレットやスマホを使用する場合、姿勢が悪くならないためにスタンドもあると便利です。
近くに塾がなくても諦めないで
オンライン塾の選択肢はたくさんあります。
オンラインであっても、隣で教えてもらっているような細やかな指導を受けられることもあります。
家の近くに通える塾がなくても諦める必要はありません。
「どうしてもこの大学に行きたい」と思う志望校があるならなおさら、勉強意欲だけに頼らない冷静な判断が必要です。
どこに住んでいたとしても、悔いの無いよう、多くの選択肢を吟味してみてくださいね。